日本に戻り、パリの記憶は少しずつ遠のいていきました。その代わり、今、私は日本の自然をとても身近に感じています。
衣笠山の野原で花を摘んだり、蝶を捕ったり 昆虫採集に熱中したり、網で池の魚をすくったりする、そういった自然に私は今、回帰してきているのだと思います。
小さい時に得た経験は、芸術家の場合には一生を支配します。
日本の風土、日本の美しさ、日本の美意識が私の深層に眠っていたことを再び気付かされました。
日本のこの素晴らしい風土を何とか油絵で、私流の心象風景として描ければと思っています。